2023年6月27日

日本の競争力が過去最低に。だが、これで終わりではないわけ

スイスの経営教育機関であるIMDが毎年発表している「世界競争力ランキング」の2023年度版で日本は35位、これまでの過去最低を記録した。

共同通信のサイトから
 
他のアジアの国を見ると、シンガポールは4位、台湾と香港はそれぞれ6位、7位、中国は21位で、マレーシア、韓国、タイがそれぞれ27位、28位、30位。主なアジアの各国から抜き去られた。インドネシアも日本より上位だ。

マジかと思ったが、安倍、菅、岸田の政権がトンチンカンな政治運営を営々と続けていたのを振り返ると、これもしかたないかと思えてしまう。ネポティズムのなかで日本という国の全体感は忘れ去られ、既得権者を維持することだけに政治リソースが使われた結果である。

企業は企業で、どこも「ごっこ」だ。トップは経営ごっこ、コンサルティング会社はコンサルごっこ、ビジネスマンはビジネスごっこに終始している。何かやってる気になっているだけに見える。

焦点がなく、リスクを負おうとせず、過去の延長上でしかものを考えられないから真に新しいことにチャレンジしない。競争力の低下はたまたまではなく、因果の現れである。 

今後、フィリピンやベトナムにも抜かれるかもしれない。そんな日本にこれから留学したいとか、働きに行きたいと思ってくれるアジアの人たちはいるのだろうか。

やがて日本は、アジアの人たちの目からは一観光地として興味があるというだけの国になっていく気がする。