日曜日の午後、突然(電話はいつも突然だ)、高校時代の同級生から電話がかかってきた。
地元で暮らす彼女と話すのは、高校卒業以来はじめてのこと。何年か前まで年賀状をやりとしていたので、その年賀状に印刷してあった僕の電話番号をとっておいてくれたのだろう。
懐かしい岡山弁のその声は、古い木造校舎の端っこにあった部室で放課後にとりとめのない話をしていたときとあまり変わっていないように感じた。声の印象って、歳に関係なく変わらないものなんだ! 彼女からは、いまは4人の子どもたちも巣立ち、やっと少し肩の荷がおりたというような話を聞いた。
来年の正月、高校の同窓会を同期全体でやるから来てね、というのが電話の用件。来年、卒業後39年になる。誰が言い出したのか知らないが、初めての同窓会だ。彼女と話をしているうちに、すっかり忘れていた当時のことや同級生、先生たちの顔が浮かんでくるから不思議なものだ。
僕が通ったのは田舎の県立高校だったが、当時一学年450人、9クラスで、ひとクラス50人だったのを思い出した。教室の前から後ろまでぎっしり生徒の机が並んでいた教室の風景が頭をかすめる。いつも教室は汗臭かった。
いまの「高校」も汗臭いのだろうか・・・