2012-03-16

日本人について、少し考えた

午後、この5月にコロンビア大学のビジネススクールを修了する予定のK君とお茶をした。2年間で11万ドルという授業料のことやら何やら、ビジネススクールのこと、そしてこちらでの生活について話を聞かせてもらった。

いまコロンビア・ビジネススクールには日本人がとても少ない。2年生に5人、1年生には2人しかいない。人口で日本の4割程度の韓国からの留学生は30人ほど、中国からも同じくらいの数の留学生が来ているらしい。台湾からも結構な数の留学生が来ている。実際、別の機会に大学のスタッフからも日本人学生が減少している現状を懸念しているという話を聞かされた。

円が対ドルで少し安くなってきたとはいえ、まだ80円台そこそこである。中長期のトレンドのなかでは間違いなく円高だ。日本人が外国(特に米国)に行って勉強するのに、またとないチャンスだと思うのだが。

先のK君、最初は英語で苦労したというけど、いまは英語でのディスカッションもこなし、MBA修了後はグローバルな環境で仕事をしたいと熱く語っていた。

いろんなところで語られているが、確かに日本の若者が外国に出て行かなくなったことを痛感する。自分にとっての心地よい空間から離れるのが怖いのだろうか。

だが、実際は案ずるより産むが易しなのである。特に若けりゃ、基本的な能力と折れない意欲があれば、たいていの道は切り開いて行けるというものだ。

いろんな課題を抱えながらも、将来の自分と日本のあるべき姿を見据えながら厳しい勉強を続けている彼のような日本人がもっと増えてくれるといいな、と思いながら夕刻のキャンパスで彼と分かれた。