2011年3月14日

スーパー店頭で

東北地方の大地震から3日、近くのスーパーの店頭から商品がことごとく消えた。トイレット・ペーパー、米、パン、紙おむつ、生理用ナプキン、紙食器、ミネラル・ウォーター、カセット式ガスボンベ、カップ麺など。

被災後の不安心理なのだろうが、なぜトイレット・ペーパーか。1973年のオイルショック時にも同様の騒ぎが店頭であった。まだネットもない時代だったが、こうした風評が大阪からあっという間に東京へも流れた。実際は、そうしたものは家庭内の在庫になっただけだった。なぜかこうした噂は大阪発が多い。口割け女なんてのも大阪が発信元だった。友人が大阪の仕事相手と電話で話していたら、新宿で放射能が検出されたらしいが避難しなくて大丈夫かと聞かれたらしい。

トイレットペーパーが完売になっているスーパーマーケットで、小さな子供がお母さんに「人間は地震があるとウンチがたくさん出るようになるの」と尋ねたらしい。この問いは正しい。自分で考えることもなく、根拠のない妄想だけで行動する大人より、小さな子の方が賢い。

マーケティングの研究者の中には、店頭のPOSデータの分析を熱心にやっている人たちがいる。地震後にどこで何がどのように売り切れていったか、震災時の消費者心理の一端を知るためにもぜひデータを分析し、結果を発表して欲しい。