大卒者の就職率の低さに対応するため、文科省が財政支援を始める。新聞の報道によれば「就業力」(何にでも「〜力」をつければいいというものではないだろうに)の育成に取り組む大学・短大に対し、一件当たり年間2千万円程度を援助するらしい。
学業を終えても職に就けないのは、確かに大変な事である。しかし、これは大学卒に限った話ではなく、高校を卒業した後も職に就けない生徒も増えている。そして、高卒で就職できそうもなかった、あるいはできなかった生徒たちの多くは大学に進学しているのかもしれない。
数の上ではすでにわが国は大学全入という環境下で、ことさら「大卒でも」とか「大学を出たのに」といった発想は転換した方がいい。