2013年2月10日

体はアタマ

昨晩からの雪が積もりに積もった朝だった。このところ、米国北東部は雪に見舞われることが多い。


今日の午後、国連ビルの近くにあるジャパン・ソサエティで劇作家の平田オリザによるワークショップがあった。興味半分で出かけた。参加者用のチケットはすでに売り切れなので、僕が手にしているのは見学者用のチケットだ。

初めて集まった集団をどうやって一つにまとめるか、メンバー間に共感を生み出すか、自然なコミュニケーションが行き渡るようにするか。自分を他者(たち)との関係性の中でどう表現するかというコミュニケーション(デザイン)の構築を目的にした練習が多かった。彼が用いている手法は、大学でも応用できそうな感じだ。

以前、劇団「第三舞台」が行うワークショップに参加したことがある。そちらは、役者がどう脚本を読み、役作りをするかを狙いにしたものだった。

僕たち大学人がやっている仕事は、あまり身体を使わない。しかし、知性というのは頭から生まれてくるだけではなく、体からも生まれてくると思っている。正しくは体がなんとなく発見し、頭がやがてそれに気づき言語化する、という感じだ。そう、体はアタマなのだ。僕が旅をする目的のひとつは、そのもう一つのアタマに考えるきっかけを与えてやることだと考えている。