2020年に、プライベートのメールアドレスをgmailからfastmailに変更した。fastmailの運営会社は1999年に設立されたオーストラリアの企業である。(米国企業でないところが肝心)
変更の理由は、gmailは無料でかつ良くできた便利なツールだが、プライバシーの点で大いに懸念があるから。いや、懸念があるどころか、すべて覗かれ、彼らに利用されているのが実状。
プライバシーについては、個人が気にするかどうか。ぼく自身はgmailを使っていたとき、自分のメールが常に覗かれ、記録されている感覚があって気持ちが悪かった。
最初、そうした気持ちの問題でfastmailを使い始めてみたのだけど、特に最近便利だと思うのがfastmailのMasked Emailのサービスである。
これはいわば、覆面アドレスである。日常、各種のサイトへの登録時にメールアドレスの記入を求められる。だが、よほど信頼できるもの以外は、Masked Emailのアドレスで登録する。
fastmailは、それをいくつでも使える。すごく簡単。また不要になったら、すぐ抹消できる。運営母体がセキュリティを最優先している企業だからだろう。
fastmailは、gmailやYahooメールのようなフリーのサービスではない。どうでもいいやり取りは、そうしたフリーメールを使えばいい。ただ、個人的なプライバシーが少しでも含まれるコミュニケーションは、信頼できるシステムを使った方が安心できる。
タダほど高いものはない、というのは今も揺るぎない真理だから。このあたりをどう考えるかは、それぞれの価値観の問題。
タダの代わりにプライバシーを渡しているわけだが、そう気づかせないよう巧妙にやられちゃってるのが悩ましい。