昨日、臨時国会が開会した。そこには、れいわ新選組の特定枠で当選した重度障害者の木村さん、舩後さんの姿もあった。
重度の身体障害をもち、脳性麻痺の診断も受けた木村さんが手足で動かすことができるのは右手だけだ。舩後さんはALS(筋萎縮性側索硬化症)で、声を発することができない。が、目と口の動きで意思を伝えることができる。
国会の歴史の中で、こうした重度障害者が議員として登院することはなかった。だから議場のバリアフリー化などの改修工事が今回なされることになった。「賛成の方はご起立ください」と議長が言っても立ち上がることができない二人は、介助者がその場合代わりに手を挙げて賛成を表明する。
多くの人たちが多様性が重要と判を押したように叫ぶなか、心の中ではこうした二人のような国会議員の姿を想像すらしなかった。その多くの人たちの心の隙間に風穴を空けた山本太郎という男はなかなかだ。
れいわ新選組が獲得した票数である228万票は有権者全体のわずか2%に過ぎず、ミニ政党の域を出ていない、と評する政治学者もいるようだけど、数じゃないんだよ。アイデアのインパクトなんだよ、注目すべきなのは。
これまでの長年の政治の世界に向けた人々の気持の中の閉塞感が変わっていくことを期待せずにはいられない。