2011年8月28日

聞き苦しい「させていただく」

前原前外相が外国籍の人物から献金を受けていた問題で、彼はその人物が外国人だとは知らなかったと釈明し「すでに全額返金させていただいた」と述べた。

日本名で生活している人なので、外国人だと気がつかなかったとしても不思議ではない。気になったのは、「返金させていただいた」という言い方だ。なぜ「返金した」とスッキリ言えないのだろうか。こういう言い回しをする人は、思考がスッキリしていないのだろう。

2011年8月23日

携帯電話と公衆電話

今日の日経夕刊に作家の新井素子さんが書いていたが、彼女は携帯電話を持ってないそうだ。お金がないからだそうだ。というのはウソで、好きではないのか、職業柄必要としないからか、その理由は書いてないので分からない。とにかくそうした人には、ある種の勇気を感じる。

 彼女だって電話をしないわけではないので、利用するのは自宅の固定電話と公衆電話になる。ある日彼女のご主人(僕の高校の後輩)が携帯を外でなくしたとか。その携帯自体は拾ってくれた親切な人が電話帳の「自宅」に連絡してくれ、最寄り駅に届けてくれたらしい。

肝心の彼にそれを伝えようにも、本人から連絡がない。やきもきしながら電話機のあるリビングから一歩も出ずに3時間ほど待ったらしい。やっと「携帯なくしちゃった、どうしよう」と電話してきた彼。公衆電話が見つからなかったらしい。そうなんだよな。

つい先日、引き出しの中を掻き回してたらNTTのテレカが5枚ほど出てきた。2500円分也。もちろん公衆電話で使えるわけだが、そのために街なかでわざわざ公衆電話を探すのはばからしいと思い、ゴミ箱に捨てた。そうした人って、結構いるに違いない。

2011年8月21日

コーヒー豆の等級について

久しぶりに友人のS村さんと自由が丘で呑んだ。凝り性の彼が最近凝っているのが、コーヒーとワイン。ワインについてはワインスクールに通って学んでいるとか。どんな受講生が来ているのか話を聞いたが、想像するになかなか面白そう。

コーヒーについてもいろいろと教えてもらった。コーヒー豆のグレードには4つあるそうだ。上から、スペシャルティ、プレミアム、コモディティ、そしてローグレード。コーヒー好きの人にとっては当然かもしれないが、僕はそうしたことは知らなかった。

スターバックスが買っている豆はプレミアムクラスで、マックはコモディティクラス。缶コーヒーは、CMでは「引き立つ香りと味わい」だとか言っているが、原料の豆はどれも一番安価なローグレードだそうだ。

2011年8月16日

バフェットの見識

8月14日のThe New York Times紙上へウォーレン・バフェットが "Stop Coddling the Super-Rich"という文をよせて、これ以上金持ちを甘やかすべきではないと主張している。財政悪化にもかかわらず米国の富裕層への課税が不当に低く押させられていると指摘しているのである。

80年代、90年代は金持ちにはそれなりの課税がなされていたが、ブッシュ政権以来はそうではないらしい。株の売買益や配当益にも正当な課税をすべきだと彼は述べている。

以下の彼のコメントが100%真実かは測りかねるが、こうしたことを少なくとも経済的には最も不利益を被ることになるバフェット本人が明言しているところに感銘を受ける。

I know well many of the mega-rich and, by and large, they are very decent people. They love America and appreciate the opportunity this country has given them. Many have joined the Giving Pledge, promising to give most of their wealth to philanthropy. Most wouldn’t mind being told to pay more in taxes as well, particularly when so many of their fellow citizens are truly suffering.

日本でも3・11の大震災を受けて多額の金を寄附した起業家が話題になったが、黙ってやればよいものをマスコミにニュース・リリースを出すあたりが「なんだかなあ」と思わせる。それに比べて、その構想力や社会性の面で彼此の違いを感じる。

2011年8月11日

那須での夏合宿

今年の夏のゼミ合宿は那須のホテルで行った。2泊3日の慌ただしい日程だったが、集中的にケース討議を2本こなしたのが成果といえば成果か。

那須の地も3・11以来、観光客の足が遠のきホテルも営業を縮小していたらしいが、この時期にはほぼ通常の営業に戻していた。夏休みらしく、子供連れの家族が多かった。

合宿後はそのまま2日間ほど那須にある仕事場にとどまり、のんびりすることができた。ここでは普段はほとんど観光地へ行くことはないのだけど、今回はロープウェイで那須岳へ登ったり、今年宮内庁から環境省へ移管された御用地(全体の半分ほど)を少し散策した。自然が守られたまま残っているすばらしい場所だ。

大正時代に後の昭和天皇の避暑の場所として御用地になって以来、一般人は立ち入ることすらできなかった。もっと早く開放してくれればよかったのに。