クールジャパンは、国の成長戦略の1つ。日本の文化の輸出促進のために設定されたのが、クールジャパン機構という官民ファンドだ。
記事によると、発足から丸4年が経ったが、成果が振るわないと報告されている。投資案件24件のなか、その過半が成果を上げていないか、計画を達成することができていない。
なぜこれが官民ファンドの投資対象になったか、報道資料だけでは理解できないものも多い。
例えば、スカパーJSATが6割、クールジャパン機構が4割を出資いている「WAKUWAKU JAPAN」は、赤字続きで来年3月には減損の可能性がある。そもそも出資をしたクールジャパン機構の社長は、スカパー持ち会社の社外取締役を務めていて、彼が出資案件として持ち込んできた。ガバナンス上の問題はないのか。
ワクワク・ジャパンという企業名(サービス名)が、悲しいほど貧しいセンス。真面目に会社を設立したとはにわかに信じがたいのだが。
そもそも、自分で自分のことをクールと評する「鈍感さ」は、まったくクールではないと思ってしまうのは僕だけだろうか。クールジャパン、恥ずかしい。
日経新聞11月6日朝刊一面 |