米国の U.S. News & World Report とペンシルベニア大学が実施した Best Countriesを問うた調査がある。
60ヵ国についてサステイナビリティ(持続可能性)、アントレプレナーシップ、経済的な影響度合、冒険心、文化的影響度合に関して16,200人を対象に調査をして65の因子をもとにランク付けしたものだ。調査の対象になったのは経営者層、知識人、一般の市民らである。
調査主体は、データをもとにどの国が経済的成果度合とブランド・イメージによるアピールが高いか分析をしている。
その1位から10位は、1)ドイツ、2)カナダ、3)英国、4)米国、5)スウェーデン、6)オーストラリア、7)日本、8)フランス、9)オランダ、10)デンマークの順序になっている。
同じ調査をもとに、子育てをするのにふさわしいと評価されている国は、1)スウェーデン、2)デンマーク、3)カナダである。退職後に過ごしたい国としては、1)コスタリカ。2)アイルランド、3)カナダの順になっている。ここでもカナダが人気みたいだ。
その同じ年、Good Countryを問う調査が別の調査主体によってであるが世界でなされている。その調査では、先の調査が経済力とブランド・イメージによってランキングしたのと異なり、調査対象となった国をその国の大きさに比例して世界に「共通善」をどの程度与えているかが基準とされている。
測定された因子は、科学と技術、文化、国際平和と安全、世界秩序、地球環境、繁栄と平等、健康と福祉の7つだ。
163ヵ国が調査対象とされ、そのなかのグッドカントリーと評価されたトップ10は、1) スウェーデン、2)デンマーク、3)オランダ、4)英国、5)スイス、6)ドイツ、7)フィンランド、8)フランス、9)オーストリア、10)カナダだった。
これら2つの独立した調査で、どちらのランキングにも登場する国が7つある。ドイツ、カナダ、英国、スウェーデン、フランス、オランダ、デンマークだ。これらの国は経済的な発展度合とイメージが評価されているだけでなく、他国や地球全体への配慮と貢献が評価された結果である。
逆の観点からこれらの調査結果を見ると、その国の経済力に比べて「良い国」としての評価がなされていない3つの国があることが分かる。それらは米国、日本、オーストラリアである。