ペルーに行っている間に、今年の Shakespeare in the Park は終わってしまった。何度かチャレンジしたが、席を取ることができなかった。開催期間中、ネットで申し込みを続けたけれど、送られてくるのは以下のメッセージばかり。(以前書いたように一度抽選で選ばれたが、その日の公演は雨のため土壇場で中止になった)
Hello –
Thank you for signing up for today’s Shakespeare in the Park Virtual Ticketing drawing.
Unfortunately, you have not been selected to receive tickets to tonight’s performance.
We encourage you to try again for a future performance.
Thank you,
Your friends at The Public Theater
毎日午後1時過ぎ、このメールが届く度にがっかりした。
ところで、僕は明日のフライトで日本に一時帰国する予定になっている。日本で研究室の移転作業などの雑事を片付けた後は、またNYに戻って来なければならない。そこで5ヵ月ほど前から全日空のマイレージを使って、ビジネスクラスの特典航空券を空席待ちでリクエストしていた。
2ヵ月ほど前に全日空のアメリカ支社に確認したところ、僕の順番は空席待ち客の3番目だった。それならおそらく取れるだろうと期待して今日の空席待ちの締切りまで待ったが、結局席は取れなかった。ネットで席の空き具合を見たところ、ビジネスクラスはまだ3席ほど空いているのだが、航空会社はそれらをまだ売れると見て販売の方に回したわけだ。
そもそも、マイレージ利用の特典航空券のための席はあるのか。あまりに透明感がなさ過ぎるので、航空会社に問い合わせた。担当者は、マイレージによる席はあるかもしれないし、ないかもしれないという。つまり、客がその申し込みをし何ヵ月も待ったあげく、そうした種類の席が一席もないままということもあるわけだ。すべては、航空会社のさじ加減次第。客には何も分からない。これほど情報が非対称な関係もない。
実際にマイレージ席を出したのかどうか航空会社に問い合わせてみた。本社に確認した後、電話をくれるという。マイレージ・クラブに登録しているメールアドレス宛に連絡してくれるようにお願いしたのだが、口頭でしか教えられないとか。まあ電話でもいいかと思っていたら、先の問い合わせについては「何も回答できない」という回答の電話がかかってきた。
ところで、空席待ちをリクエストした場合、その席が期限までに取れた場合には航空会社は顧客にその旨をメールで連絡する。しかし一方で、期限(フライトの2週間前)を過ぎて取れなかった場合は何も連絡はしないことになっている。席が取れなかった顧客は、別の移動の方法を至急考えなければならないから、本来は取れなかった旨の連絡を即時に入れるべきだと思うのだが。
なぜ席が取れなかった顧客には連絡しないのか質問してみた。彼らによると、「メールを送ると、間違って席が取れたと勘違いするお客様がいるからです」とのこと。そして、お客には自分で航空会社のサイトにログインした上で(取れなかったことを)確認してもらうことにしているらしい。そのやり方、僕にはまったく理解できない。本当は別の理由で顧客とのコンタクト・ポイントを持たないようにしているのだろうけど、それがこの航空会社の姿勢といったところか。
本来は、言いにくいことでも顧客が必要とする情報は、企業は責任を持って伝えるようにしなければならない。顧客へのコミュニケーション(電話でのおもてづらの対応や言葉遣いだけではなく)とはどういうものか、もっと真剣に考えて欲しい。
この会社のマイレージカードの裏には、マイレージ・クラブの電話番号が2つ載っている。0120で始まるものと0570で始まるもの。どちらの番号も海外からは電話はつながらない。全日空は、航空会社である自分たちの顧客が誰かすらよく分かっていないのかもしれないね。(JALの同様のカードには、0570で始まる番号と03で始まる2つの番号が記してある。)