2010年1月20日
銀行のマーケティング戦略
話を聞いていて僕がまず感じたのは、もとLVMHにいた彼女をキャスティングした同行のマネジメントの判断の潔さである。選べる32色のキャッシュカードの導入など、銀行業界にどっぷり浸かった専門家には絶対にできなかった大胆勝つ緻密なマーケティング戦略を立案、実施した手腕は特筆される。
しかも彼女たちが実施したマーケティング活動のベースには、顧客や業界の種々のデータの分析が必ずあった。ロジックをきちんと磨いた上での跳躍。マーケターとして当たり前といえば当たり前だが、そうした当たり前のことを当たり前に行うのが、いかに難しいことか。
今回は、WBSの学生たちへの講演のため香港から一時帰国してくれた。感謝。
2010年1月18日
御用達
宮内庁御用達制度の前身は、
1935年から54年の間に許可された御用達は83社。現在、
よく知られたところでは、醤油のキッコーマン、
2010年1月16日
塑像
上海の人民公園の地下街で見つけた塑像作家。時間があったので、ひとつお願いした。
割り箸のような心木に色粘土をつけていき、ポイントを着色する。所要時間は20分くらいだったか。出来上がってくるに従い、通行人たちが足を止め、塑像の出来具合をのぞき込み、それからこちらの顔と見比べてニヤリ。2、30人くらいが周りに集まった。作り手もギャラリーが多いと気合いが入るみたいだ。でも出来上がりは見ての通り。あまり似ていない。
2010年1月15日
黄浦公園は全面立ち入り不可
上海には、米ハーバード大学の上海校がある。そこへの出張中、打合せの入っていない時間を見つけて外灘(ワイタン)地区から人民公園あたりを歩く。
僕は外国ではどこでも時間がある限り歩く、歩く。そうした時の気分はNHKの「世界ふれあい街歩き」なのだが、どうもここではそうもいかない。なんせ埃がすごいのである。歩いていると目と喉が痛くなるくらい。
外灘地域はどこもかしこも工事中。上海万博に向けての整備なのだろうが、もう少し計画的に段階的にやればいいのにと思う。これも発展過程の避けられない一風景か。
2010年1月14日
代官山
2010年1月13日
上海での再会
その後、浦東の上海料理店に奥さんの周さんも合流し、3人で食事。二人ともとても元気。仕事は忙しそう。プラニングなど自分の仕事はもちろん、日本人のボスと現地スタッフのつなぎ役を務めなければならない様子。クロスカルチュラルな環境の中での、中間管理職の大変さがうかがえた。二人とも頑張ってほしい。
2010年1月12日
ハーバード上海リサーチセンター
施設は香港上海銀行ビルのひとつのフロアをすべて占め、ボストン本校と同じ教室に加えてグループスタディ用の部屋も十分備えられている。彼らの中国に向ける意欲をまざまざと見せつけられる感じがする。
2009年12月30日
GAN HOSOYA
映画の後、劇場の近くでPROGETTOという本屋(雑貨屋)を見つけ、そこで世界のグラフィックデザインシリーズ『細谷巌 GAN HOSOYA』を購入。ggg (ギンザ・グラフィック・ギャラリー)Books のコレクションである。以前、銀座7丁目にあるこの小さなギャラリーによく通っていた時期があった。
この本には懐かしい広告が収められている。でも懐かしいということは、古めかしいこととは別だ。彼のデザインの持つ力。コミュニケーションとしての強さと、端麗さには今も舌を巻く。
ゴリラの表情のアップの写真を使った「さようなら、人類。」というヘッドラインの意見広告。朝倉勇氏のコピーも読ませるが、それと相まって、いや多くの読者はその写真とデザインの尋常ではない雰囲気に「なんなんだこれは」と思い、思わずボディーコピーを読んだに違いない。
三船敏郎の「男は黙ってサッポロビール」は、三船敏郎が広告に出たから人の記憶に残ったのではない。その広告すべてが三船敏郎だったのだ。写真も、コピーも、デザインも、そしてビールも。秋山晶氏が本の冒頭で書いているが、筆文字のこのキャッチは東宝の映画のタイトルを書く書家が3m ほどの和紙に書いた書を複写し、一枚ずつ切り貼りして組んだものだという。「それは文字のデザインだが、書というイラストレーションをコラージュしたもののように見えた」というのも、うなずける。
新聞広告の不振が伝えられる。新聞自体の発行部数や閲読率の減少が主たる理由とされているが、そうした量的な変化だけでない、新聞広告の質の変化がもっと議論されてもいい。
もう15年くらい前になるが、細谷さんと一緒に仕事をした際にいただいた彼の作品集『イメージの翼』が研究室の書棚にあったのを思い出した。正月休み明けに、また手にとってみたい。
2009年12月28日
タダは高くつくか
予定の管理は紙で行っているので、デジタルで行う主たる目的は行動の「記録」である。人と会った日時や場所などを調べるとき、紙の手帳だと結構大変だが、デジタルだと瞬時に検索できる。
ところが、グーグル・カレンダーの検索機能がうまく働かない。ネット上で検索してみると、どうも数ヶ月前から「おかしい」らしい。多くのユーザーが問題の現状を書き込み、グーグルの対応を期待するとともに、その対抗の悪さ(対応のなさ)を嘆いている。検索機能が働くなって困った僕も同じ。
これが有料のソフトなら、ユーザー側の取る方策はあきらかだ。サポート・センターに電話をするか、メールを送って「至急対処せよ」と命ずることになる。ところでが、こいつ(google カレンダー)はタダときた。「何とかせよ」と顧客づらできないだけでなく、どこに連絡していいかすら分からない。困った。
以前のデータを含め、これまでの8年分の行動記録がこのアプリには記録されている。もし、なにかの拍子にサービスが停止されたら、どうしようか。文句は言えても、タダなんだから強制力はない。古来、「タダほど高いモノはない」と言われるが、そうならないうちにデータのバックアップが肝心。
2009年12月21日
三田村和彦氏の連載コラム
企業の広告担当者の目線で、広告のあり方や代理店など外部のベンダーとの付き合い方などを述べていて、実感に満ちている。彼は企業の元宣伝担当者。その職を離れてずいぶん経つはずだが、当時の体験や感じていたことを元にした論考は、本質を抉っている。
たまたま今手元にある号には「クリエイターつながり」というテーマで彼は書いている。「クリエイター」と呼ばれている(あるいは自分でそう呼んでいる)人たちの身内びいきの関係性とそれを習慣的に許している「業界」の不思議さを指摘し、根底では広告クリエイティブの本来の役割の復権を求めているように僕には読めた。
クリエイティブ・ディレクターという呼称を「耳慣れたけど、やっぱりなじめない」と感じるなど、その感覚は至極まともで共感する。
2009年12月17日
忘年会
場所は、早稲田から高田馬場の途中、住宅街のなかにポツンとあるピザ屋さん。無口だけど気が利く2人の女性が接客してくれる、ちょっと不思議な感じの店だった。途中からこの9月に修了したOBも参加し、賑やかな夜を過ごした。
2009年12月4日
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病と献血
2009年12月3日
「頼れる課長」
彼女が出版社の辞典編集部を訪ねた際に観察した編集部員の記述がいい。膨大な冊数の資料が蓄積され、想像を絶する校正刷りの山が築かれている部屋で、部員たちは「情熱的に、黙々と」仕事をしているというのだ。普通では相矛盾するこうした2つの表現も、実際に辞書の編集者たちに会ってみると、なんら不思議ではないらしい。
辞典や辞書は、今の僕たちの時間感覚からすると尋常ではないほどの長い時間をかけて紡ぎ出される。当然、それは長い時間をかけるだけではなく、まさに情熱を胸に秘めた編集者たちが黙々と取り組むことでやっと改訂版ができあがる。
最近の学生たちは、分からないことがあるとウィキペディアにあたる。膨大な数の用語や記事を収め、手軽で無料、ハイパーリンクで芋づる式に手繰っていけるなど、確かに有用性は高い。けれど、記事の内容は玉石混淆。そこでは、よい辞典・辞書が提供してくれる、プロの著者と編集者によって表現された簡潔にしてよく練られた的確な説明はあまり期待できないのではないか。
学生たちの書く日本語が、ちょっと気になっている。気になっている点の1つは、言葉の意味を正確に理解しないで使っていること。話し言葉と書き言葉の違いをきちんと理解していないところがあるのかもしれない。書くためには、正確に言葉の意味を分かっていなければならないし、そのためにはよい辞書をまめに引き覚えるしかない。ま、もちろん、電子辞書でもいいのだけれど。
2009年12月2日
デルのダイレクトモデル
2009年11月21日
恵比寿ガーデンプレイスで
2009年11月19日
福利厚生のおすそわけ
2009年11月18日
最新PCをダウングレードする
2009年11月12日
IBM自身のCRM
今週の「顧客関係性マネジメント論」(寄附講座)は、日本IBM執行役員の田崎さんにお越しいただき、「ibm.comのセールスイノベーションの実践」のタイトルで講演してもらった。
電話によるセールスセンターと対面営業を顧客視点でシームレスにつなぎ、ビジネスチャンスの発掘と最適な提案を実現していく同社の試みは10年以上前から始まり大きな成果を上げている。そして、今ではテレセールスが同社の売上の10%以上を占めるに至っているという。
組織営業の重要さはどこの企業も理解はしているが、その実現に骨を折っている。単なる理念だけでなく、トップ・マネジメントのリーダーシップから始まり、社内の制度、システム、人的資源の活用等が有機的につながり、補完し合って初めて継続的なチーム営業の仕組みが組織内に埋め込まれる。その成功モデルのひとつをクラス内で詳細に披露してもらった。
それにしても印象的だった話のひとつは、かつての汎用コンピュータ全盛の時代は、米国の本社から日本に割り当てられる限られた新型機の台数を巡って、購入希望企業がくじ引きをしていたという事実。これを「いい時代」と振り返るか、企業の危機への入り口だったと考えるかである。
2009年11月11日
エコという言い訳
確かに理屈はそうだが、本音は印刷代や郵送料、その他のコストをなくすためなのは子供でも分かる。だいいち、どの位の環境貢献になるのかさっぱり分からない。エコを引き合いに出すのが「お約束」なのだろうが、違和感は確実にある。
そういえば、ある大手証券会社系のネット証券は、顧客に切り替えを促すのではなく、一方的に報告書の郵送を止めた。顧客が自分でその証券会社にアクセスし、IDやパスワードを記入して確認せよというわけだ。今回はそれに比べれば随分ましということか。